恋愛〜先輩×後輩〜【完】


私は呆然と、ただ何もせずにベッドに座っていた。


「………」

「………」


先輩がシャワールームから出てきても、お互いに会話はない。




無言のまま、先輩は照明を暗くした。


先輩に押し倒されて…
だんだん先輩の顔が近づいてくるのが分かる。


変わらない香り。

私の好きだった香り。


先輩の手が私の胸に触れた。


覚悟はできていたはずなのに、身体が硬直してしまう。


私はギュッと目を閉じた。




「ねぇ……」


先輩の声。

私は思わず、目を開いてしまった。




「ねぇ…」


「はい…」


「拒否れよ…
何で、拒否んねぇんだよ…」


「………」


「俺が……こんな形でリコちゃんを、抱けるわけないじゃん…」


「………」


「何か…言ってくれよ。」




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