サクラ路
「痛つ・・・・」
『すみません。大丈夫ですか?』
聞こえて来たのは、低めの、男の人の声。
顔を上げてみると、そこには・・・
『・・・・?どうか、しましたか?』
黒髪でショートヘア・・・
いかにも真面目そうな人だった。
ドクン―・・・。
・・・・う、わ・・・・
・・・好み・・・・かも・・・・////
「・・・だ・・・大丈夫・・・デス。」
『そうですか・・・良かった。すみません、急いでいたもので・・・』
「い、いえ!・・・・私も、前を見ていなくて・・・すみません。」
『いえ。・・・・あ、急ぎの用があるので、これで・・・。』
「あ、は、はい。・・・・あ・・・!・・・そのっ・・・・お名前・・・教えて、もらえませんか・・・?」
『え・・・?・・・・悠(ゆう)です。原西、悠。』
そう言うと、その『悠』という人は、早足で去っていってしまった。
「・・・・原西・・・・悠、さん・・・・・。」