真昼に見た夢 -ヴァージンドロップ-
第1章
叶愛とワンコ、そしてママ
「ママ、お願い!」
「なんで私にお願いするのよ。勝手にすればいいじゃない。飼うのは叶愛でしょ?」
ママは苦笑いしながらキッチンへ向かう。
(やっぱり嫌なんじゃん…。)
「ママも好きになってくれなきゃワンコが可哀想でしょ!」
コーヒーを入れた後、少しため息をついてからママは喋り始めた。
「あのねぇ、私だってもういい大人なんだから例え嫌いでもあからさまに表に出したりはしないよ。っていうか別に私、犬好きだし。」
「そうなの!?」
「…。でもきっと、どんなに可愛がってあげても叶愛より先に死んじゃうんだよ?平気なの?」
ママは少し悲しそうな、心配そうな顔をして聞いた。
「今はよく分からない…。」
だってそんな事を考えて過ごしていたら、きっと誰の事も好きになれない。
そう、ママのように…。
でもまだ、悲しいお別れを経験していない14歳の私には、その辺のところは正直よく分からない。まぁパパどころか親戚も居ない私は、単に誰とも出会ってないだけなんだけど。
まぁそんな話をしたところで「確かに!」と笑う素敵に自分勝手なママが居るから私は十分なんだけど
でも犬を飼いたいって事はやっぱりママだけじゃ物足りないのかもしれない…。
「なんで私にお願いするのよ。勝手にすればいいじゃない。飼うのは叶愛でしょ?」
ママは苦笑いしながらキッチンへ向かう。
(やっぱり嫌なんじゃん…。)
「ママも好きになってくれなきゃワンコが可哀想でしょ!」
コーヒーを入れた後、少しため息をついてからママは喋り始めた。
「あのねぇ、私だってもういい大人なんだから例え嫌いでもあからさまに表に出したりはしないよ。っていうか別に私、犬好きだし。」
「そうなの!?」
「…。でもきっと、どんなに可愛がってあげても叶愛より先に死んじゃうんだよ?平気なの?」
ママは少し悲しそうな、心配そうな顔をして聞いた。
「今はよく分からない…。」
だってそんな事を考えて過ごしていたら、きっと誰の事も好きになれない。
そう、ママのように…。
でもまだ、悲しいお別れを経験していない14歳の私には、その辺のところは正直よく分からない。まぁパパどころか親戚も居ない私は、単に誰とも出会ってないだけなんだけど。
まぁそんな話をしたところで「確かに!」と笑う素敵に自分勝手なママが居るから私は十分なんだけど
でも犬を飼いたいって事はやっぱりママだけじゃ物足りないのかもしれない…。