母が死んだ日に
七海17歳
今日もお母さんと喧嘩した。
どうもここ最近は毎日喧嘩している。
キッカケは些細な事なんだけど、どうも原因は深い所にある気がする。

ただ、お互い言いたい事を言って、しばらくはムッとしているけど

夕飯時には私の分も夕飯があるし、同じテレビを見て会話もする。
でも何か折りが合わないと、まるでゴングが鳴ったように、喧嘩を始める。

これで喧嘩以外でも邪険にされれば、家出でもするのだろうか。


お母さんは死んだ私の母親の妹で本当の母じゃない。
小学校に入学した日に私はそれを聞いた。私の母親は、私が三歳の時に病気で死んだ。
その時既に家庭を持っていたお母さんが私を引き取ってくれた。

私が記憶してるのは、薄暗い病室で寝ている母親らしき人の胸に、妹であるお母さんや、おばあちゃんが突っ伏して泣いてる光景。

今となっては、母親がその時死んだという事が解るが、その時、何を思っていたのかは全く思い出せない。

見る人見る人が真っ黒だったお葬式も、何だか怖いと思っていて、少し覚えている。
< 1 / 2 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop