愛しい君よ〜俺達の恋〜
階段を降りる足音が懐かしい。




この部屋で何度、海の足音を聞いたか分かりゃしない。



足音だけで海だって分かるのも双子の特権か?





いや、アイツにはきっと俺の足音なんて聞き分けることが出来ないはずだ。





この部屋でとり憑かれたように閉じ籠もって勉強していたのは、





いつも俺だった。



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