愛しい君よ〜俺達の恋〜
彼女
次の日、リビングのソファでそのまま眠ってしまった海を横目に家を出た。





昨日はよく眠れなかった。




どんよりと厚い雲で覆われた空。
太陽の光が僅かな隙間を見つけては俺を照らそうとする。



一瞬、白いモヤがかかったような眩しさに睡眠不足で固くなった瞼をしかめてみるが、すぐに必要なくなる。



気分は優れないが、今の空模様で丁度いい。





時折見せる大きな丸い太陽は、




昨日久々に会った海を思い出して仕方がない。




今の生活にとても満足しているようだ。





それだけ輝いて眩しいアイツは。





こんなにも俺の中の存在を大きくする。




だからこそ見えない位が丁度いい。





俺は駅まで続く下り坂で、急いでもいないのにスピードをあげた。



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