年上の貴女




いつもの俺なら、拾わないが。


今日は拾った。


もしかして、運命の出逢いと思ったから。


声をかけた。


1年ぶりにきく声。


金木犀のにおいはしなかったが、甘いにおいがする。


女独特の。


鴛桑高は、共学。


だから、こんな匂いは日常茶飯。


しかし、この人だけは違う。


そう確信した。


そしたら、想いがとまらなくなった。


自分の気持ちを言ってしまった。


< 30 / 35 >

この作品をシェア

pagetop