【中編】ベストフレンド
「いいか、夫婦ケンカしても愚痴を聞いてやる余裕はねえからな。
自分で解決しろよ。まぁ、先生が相手じゃ、陽歌に勝ち目はなさそうだけどな」
ニヤニヤとからかうように言うと、「バカにして!」といつもの調子で俺の肩を叩いてきた。
バシッと派手な音がして、周囲の視線が集まった。
お前…仮にも花嫁だろ?
式の間くらい、もう少し慎ましくしろよな?
「ったく、先生も苦労しそうだな。
じゃじゃ馬の花嫁ですがよろしくお願いします。
幸せにしてやってください」
俺の台詞を受けて、彼はニッコリと笑った。