【中編】ベストフレンド
明日からハワイへの5日間の添乗を控えている俺は、出発前に亜里沙とどうしても話がしたかった。
目覚めて彼女がいなかったあの朝から、何故かずっと胸が騒いでいたからだ。
酒と失恋の勢いで抱いたなんて思われるのは真っ平だ。
俺の心の奥底にはいつだって亜里沙がいた。
苦しい時、辛い時、どんな時でも帰れる場所があった。
今すぐに俺の気持ちを伝えなくてはいけない。
亜里沙…
俺にはおまえが必要なんだ。