君に届けたい想い
星也君に言われたとおり、指された所に座る。
私が座ったのを確認すると星也君が、私の隣り…約10㎝の所に座る。


近い、近いよ~!!



とりあえず、星也君が持ってきてくれたお茶を飲んで、気持ちを落ち着かせる。
一口飲むと―ちょっとだけ緊張がほぐされる。


「……」

「……」


何も話すことのない二人。
静かな空気って…なんか嫌だ。
とりあえず…話を持ち出すかな。


「ねぇ、星也君…」


「ん?何??」


話しかけるのはよかった―が、みんなが思ったとおり、話題がない。
聞きたいこと、特にないしなぁ~。


「えっとね…」


ん~…聞きたいこと………
――あった!!一つだけ―


「星也君は、私なんかのどこが好きなの??」


私がずっと聞きたかった事。
星也君が私を好きになる理由が分からない―


だって、平凡な私だよ??
こんな女のどこが良いの??
私よりも、彩夏とか他の人とか…もっと可愛い人いっぱいいるじゃん!!


「どこが好きなのって…。別に、好きになるのに理由なんていらないんだよ??」


「――えっ?!」


理解するのに少し時間がかかったため、答えが遅くなる。
好きになるのに理由はいらないって…?
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