君に届けたい想い
自然な会話で盛り上がっていく二人。
星也君はふざけながら、私はそれに笑う。


星也君といるとなんて楽しいんだろう―


「でさぁ~アイツったらこんな顔しちゃって...」


「あははぁ~!!何その顔ぉ~」


「………」


「…どうしたの??」


急に会話がとぎれた。
星也君、私が言ったことには必ず何か返してくれたのに……
どうしたんだろ??


「…愛実ちゃんは、俺のこと好き―?」


―えっ?!
星也君のこと好きって……??
だって星也君は私が星也君のこと嫌いだと思ってるんでしょ?
なんで知ってるのに聞いてくるの―?


それに…本当は好きなんだよ―


「……」


結局何も答えられない私。
本当は、正直な気持ち伝えちゃった方が良いのに―


「―あっ!ゴメン。愛実ちゃんは俺のこと大嫌いなんだよね…」


「…………」


また答えられなかった。
どうして?
好きなら本当の気持ち伝えればいいじゃん。
なのにどうして私は
“好きだよ―”
って言うことが出来ないの?
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