君に届けたい想い
「本当にどうでもいいわけ無いじゃん!!どうでもいいなら、どうして屋上来たの?」


「それは……っ―」


ついに言い返せなくなった星也君。
言うなら…今がチャンス。


「―私、星也君のこと…好きだよ?」


「えっ―?」


星也君の顔を見る限り、まだ言いたいことがあるみたい。
でも、そんなのお構いなしに話し続ける。


「嘘じゃないよ!!私、星也君のこと好きだもん…」


ちょっと顔を赤らめて言う私を、星也君が温かい目で見ている。



「俺も…愛実ちゃんのこと大好き!!」


そう言って星也君は私を抱きしめた。


「せ…星也く――んっ!!」


私が言いたかった言葉は星也君の唇で支配される。







        ―キス





それは私が生まれて初めて好きな人としたキス。





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