君に届けたい想い
やっぱり…仲が良い。
悠人君は彩夏の事好きそうだけどなぁ~…。


「そういえばさ…」


口を開いたのは…悠人君。


「ん??どうしたの??」


この声は…彩夏。
―な分けない!!

彩夏だったら優しく答えられないもんね。
もちろん私の声。


「……愛実ちゃんは…」


重そうに口を動かす悠人君。


「まだ…男恐怖症なの??」


“男恐怖症”―


それは翼君のせいで体が覚えた恐怖感。


え??悠人君は平気なのかって??

―平気だよ。


悠人君なら信じられるんだ。
どうしてかは分からない。
たぶん…彩夏の幼なじみだからかな。安心出来る。


「…まだ治ってないよ。」


「えっ?!でも…俺の事は??」


「悠人君なら…信じられるの!!完璧にってわけじゃないけど、この人なら大丈夫だなって…。」


「………愛実ちゃん―。」


聞こえるか聞こえないかくらいの声で呟いた悠人君。


―と次の瞬間。
< 43 / 128 >

この作品をシェア

pagetop