君に届けたい想い
いつもなら声かけてくれるのに。


いつもなら私に何かのサインを出していたのに。


今日は………何もしてくれなかった。


やっぱり私が悪いんだよね―


何も根拠がないのに、ただただ、悪い方向へ考えてしまうばかり。




『いち、にぃ、さん、しぃ…』


『ごぉ、ろく、しち、はち……』



準備運動。
聞こえるのはみんなの声だけ。
見えるのはみんなの姿。



―分からなかった。


彩花の気持ちも、悠人君の気持ちも、自分の気持ちも。


何も…分からない。



悠人君は私が好き…。


彩夏はたぶん...悠人君の事が好き。


私は悠人君の事嫌いじゃない。でも、友情を裏切るなんて、そんな事私には出来ない...



下を向く。
体育座りで伏せるだけ。
目の前は真っ暗。
< 47 / 128 >

この作品をシェア

pagetop