君に届けたい想い
分からなかった。
自分でも何をしているのか。

今分かる事は……
悠人君と別れた事、それだけだった。


せっかく着替えた制服もすぐに脱いでしまう。
……学校に行きたくないから。


彩夏に会いたくないから。


悠人君に合わせる顔がないから。




制服を脱ぎ終わって、私は部屋着へと着替えた。
そして、いつもよりちょっと遅めの朝ご飯―。


階段を下りて、リビングへと向かう。


「お母ぁさぁん………朝ご飯は??」


「あぁ、朝ご飯ならテーブルにパンが…って、愛実、制服は??どうして部屋着なの??今日、日曜日じゃないわよね??」


耳に入ったお母さんの声……。
正直に答えよう、そう決心した私。


「今日は…学校休む。気分がさえないの…。」


「あら…そうなの...??分かったわ。学校に電話しておくから。」


「うん…よろしく。」


お母さん…優しい。
普通の親なら…学校、行かせるよね…。


そんな事を考えながら菓子パンを食べていく。


ちょっとだけ残したけど…お母さんは何も言わなかった。




部屋に戻り、携帯を見てみる。


“受信メール2件”
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