君に届けたい想い
あらら…
ちょっと拗ねちゃったかな??


下を向いて歩き続ける彩夏。
でもちゃんと俺の手は握ってる。


「おい、彩……」

「あっ、家付いた。」


俺の言葉を遮っていった彩夏。
やっぱり…拗ねてるのか。


「……じゃぁ…ね。」


ゆっくりと俺の手を離そうとする彩夏。
これじゃ気がすまねぇ…。
離れようとする彩夏の手をギュッと握る。


「ちょ…悠人!!手ぇ放してよ…。」


「そんなに…俺の事信じられないんだ??」


「えっ…別にそんな事無いけど……」


やべぇ。ドSの本能出しちまった…
でも、もう止めるのには遅いんだよな…。
このままでいいか。


困り気味の彩夏の顔。
余計いじめたくなる。
もう…いいか。


ギュッと彩夏を引き寄せる。
彩夏はいきなりすぎて何も言えないようだった。
そして次の瞬間……


“チュッ――”


俺は彩夏にキスをした。
それは触れるくらいの軽いキス。


「ゆ、悠人ぉ……」


「どう??これで信じてくれた??」


「う…うん…信じるぅ……!!」
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