君に届けたい想い
二人とも本当に仲が良さそうで……。
私、嬉しいッ!!


他人の事なのに自分の事のように喜ぶ私。
でも…
ちょっと考えたりもする。


私があんなコトしなきゃ、今頃悠人君の隣にいたのは…

自分が別れようなんて言わなかったら隣にいたのは私だったのにな……。


悠人君は正直言って、モテる。
告白も…1ヶ月で、5人以上されてるんじゃないかな??
本人は…全部断ってるみたいだけど。


彩夏もこんなのが彼氏だったら自慢出来るだろうな~♪

それに彩夏も美人だし。


美男美女カップルの誕生!!
お似合い~☆☆


そんな事を考えているとチャイムが鳴る
――キーンコーンカーンコーン…


「あっ!!席付かなきゃ!!」


「早くしないとあの先生が来るからな……」


そう言って自分の席へと戻っていく彩夏と悠人君。
私は二人の姿を羨ましそうに見る。


「これで残ったのは私1人かぁ~……」


ちょっと寂しい―
いつもならそんな事を言うと


「なによ?あたしだって1人だよ??絶対最後はアタシだよぉ~」


彩夏がそう言ってくれた。
でも今は…
悠人君という存在がいるから…そんな事口が裂けても言えない。


「よし、出席を取るぞ~。」


そう言うのは担任の三上[みかみ]先生。
どちらかというと若くて、体育が得意の男の先生。
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