君に届けたい想い

屋上で…?!

静かな廊下に響き渡る足音。
今は授業中だから、廊下はとても静かだ。


屋上に向かっている途中、ある事を考えた。


屋上に行ったふりして、いませんでした…で帰ってこようかな...


そうすればわざわざ屋上に行く必要がない。
ちょこっと時間をつぶして帰ってくればいいのだから。


でも…やっぱりダメだ。
さっきも考えたように
もし嘘だってばれたら廊下に立たされる…きっと。


それはさすがに……無理!!!!!


しょうがない…こうなったらイヤでも屋上に行かなきゃな……。
だんだん足取りが重くなる。


それと…もう一つ考えた事。


立川君って誰……??


名前は知っている。立川星也[たちかわせいや]。
噂によると、女で遊びまくり…だとか。


……って、えぇぇぇぇぇぇぇぇぇ??!
私、そんな人を探しに行くのぉ?!


女で遊びまくりって……私、どうなっちゃうの??!


「うぅぅ~…やっぱり行かなきゃよかった」


……なんて口では言ってるけど、そんな事お構いなしに進んでいく私の足。


嫌ぁ~~!!止まれぇぇ、私の足ぃぃ~~!!


………と気付くともうそこは屋上で。
ドアを開ければ…外へと繋がる。
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