君に届けたい想い
……大好きな数学の授業。
数学は…分かりやすいから大好き♪


でも…今は大嫌い。
数学はただアタシの頭を混乱させていくだけの授業―。
そうにしか思えなかった。


何も頭に入ってこない。
数学の公式も、解き方も―


入ってくるのはアイツの事だけ。
立川星也―
あの人は…私で遊んで楽しいの―??





「―…み!!……愛実!!!!!!!!」


「いひゃい……(痛い……)」


「どうしたのよ、愛実??さっきからずっと上の空じゃない!!」


私のほっぺをつねりながら聞いてくる彩夏。隣には悠人君もいる。
私は彩夏の手を振り払って答えた。


「別に…何もないよ!!」


精一杯の笑顔で答えた私。
…笑顔で答えたつもりだったけど、ちゃんと笑えてるかな??


「愛実…隠し事したってムダだよ??アタシに達には分かるんだからね!!立川星也の事で…何かあったんでしょ??」


――どうして彩夏達には隠し事出来ないんだろうね...
頑張ってるのに…全部ばれちゃってるみたい。


「ん…まぁ、そうなんだけど!!それより…さっきの彩夏のサイン何だったの??」


私は話をそらす。例え無理だと分かっていても…今はアイツの事は何も話したくない。


「あぁ~あのサイン??やっぱり愛実…伝わってなかったんだ……」


「んだよ??サインって…彩夏、どんなサインしたんだ??」


悠人君が会話に入ってくる。
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