君に届けたい想い

「ねぇ…彩夏…」


私がそのことを聞こうとしたときだった。


「ね…ねぇ、愛実……あんた何したの……??」


怯えている彩夏の声。
どうしたんだろ…??


そう思って私は彩夏が見ている方向を見てみた。
……とそこに立っているのは立川星也。


「たっ立川君…どうしたの??」


何もなかったかのように話しかける。


「ん～...愛実ちゃんに会いたくってさ♪」


そう言って私に抱きつく立川君。
このパターン...悠人君と一緒だ。


周りでは立川君ファンらしき子が私たちを見て、睨んでいる。
怖い、女子の視線が怖い……!!


…彩夏は立川君の事、嫌いみたい。
立川君を見て睨んでいる。


あぁ～…きっとこの後、彩夏が割り込んできてケンカになるんだろうな～...なんて考えていると、彩夏とは違う人物が入ってきた。


「おい、やめろよ。愛実ちゃんが困ってるじゃん!!」


声の先にいたのは…悠人君。


「ん??何だよ??お前…愛実ちゃんの彼氏??」


「いや…違うけど、愛実ちゃんは俺にとって大切な存在。」


「ふぅ～ん...あっそ。」