君に届けたい想い
「じゃぁ…さっきの男は??悠人…だっけ??」


「悠人君は平気なの…。ずっと一緒にいるから。翼君とは違って、そんなひどい事はしないって信じてるから...」


本当の事を言う。
こんな事で嘘を付いたってどうにもならない。


「じゃあさ、俺の事は…??愛実ちゃん、俺の事嫌い??」


立川君の事…
すっごく苦手。
しつこいし、ナルシストだし……
ちょっと…エロも混じってるから…。


「立川君の事…大ッ嫌い。しつこい、ナルシスト。それとちょっと…エロい。」


「そっか…俺の事嫌いか…。でも俺、本当に愛実ちゃんの事好きだからね??愛実ちゃんが望むなら女遊びだってもうやめる。真面目になって欲しいなら真面目になる。」


―この言葉に…嘘はない。


立川君の瞳は真剣。
嘘なんてついてない。
そんな様子、何一つ見せない力強い目。


本当に…私の言うとおりになってくれるの…??


「だったら…私の事嫌いになってよ。」


立川君に合わせて私も真剣な瞳で言う。
私は男の子なんて信じないの。
男の子なんて好きにならないの。
立川君なんて…何とも思えないの...!!!


「いくら愛実ちゃんのお願いでも…それは無理♪」


……やっぱり。
立川君が私の事嫌いになってくれるかも…なんて思ってたけどやっぱり無駄なんだ…。
でもね??私本気で言ったんだよ??
このぐらいで引き下がるわけにはいかない!!


「それは困る!!立川君、言うこと聞くって言ったじゃん!!」
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