詩集
FRUIT

 人であるが故に
 閉鎖された霧の中でも
 階段を上り
 もぎたての朝日が
 眩しく映る

 僕は躓き
 吹き溜まりで溺れる


 あぁ、夢が怖い
 夢に犯される
 夢の中で孤立する

 四面楚歌の水死体
 浮かぶ花実
 信じられるのは
 君の手だけだ

< 15 / 17 >

この作品をシェア

pagetop