詩集
キャラメルマキアート

 君の足下にある水溜り
 土砂降りで弾かれた水滴は
 窓際にある君の鏡を割った

 それは泥で出来ていて
 君の靴は汚れてしまった
 だけど鏡に映る僕は
 キャラメルマキアートのプールを
 泳いでるみたいだ

 醜いものを
 美化できないのは
 君が飼う少女の習性


 僕が窒息して
 溺れてしまったら
 君は糸に泥を絡ませてまで
 その細い手を差し出すのか

 それとも君は、
 僕の脳裏まで
 残さず食べるのか

< 5 / 17 >

この作品をシェア

pagetop