不良×さわやか~どっちがどっち!?~
ドンッ

涼太にぶつかって長い廊下を走ると

遠くの方に宗太が見えた。
 宗太にもこんな顔見せれない。

 え?だんだん宗太が近づいてくる。

 ドンッ
涼太にぶつかったような鈍いような音と同じ音がした

でも今はぶつかったんじゃなくて
  宗太があたしを抱きしめている音だった。

バンッ。 
 反射的に体を離そうとする。
でも宗太は離してくれない。
 もうしょうがない・・・
あたしは宗太の体で泣いた。
 力が抜けるまで泣いた。
あたしはダメな女だ・・・。
 何もわかってないなんていわれて・・・。
分かってなかったから逃げてきたんだと思う。
 自分に後悔する。

「泣かないで?僕の部屋行こう?」

宗太の部屋。
涙でぼやけてたけど明るめの部屋だった。
 やっぱりさわやかなんだな・・・


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