狼少年

適当万歳。はっしーの座右の銘だ。けだる気に立ち上がると教室を歩きながらざっくりと4人班を決めた。もう一人の学級委員の有佐が決まった班分けをノートに書き留める。

「やったね!あやこもしっかり食べなよ〜」

「お腹壊さない程度にね。」

麻由の思惑通り、私は麻由と同じ班になった。男子二人は、修司と桂。

遠足班の決定にそわそわと喋りだすクラスを、パンパンと手を叩いてはっしーは鎮めた。

「買い物は学級費で落とせるのが1年で10万までだから、肉は買っとくわ。それ用のセットが家にある奴は、来週までに佐久間先生に渡すこと。あと食べたい物は各班で今から話し合いな。1班5000円までに抑えることー。」

かくして、話し合いは始まった。

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