クローバー

彼の家へと近づく
バスの中

胸がドキドキしていた…


窓の外を
ジッと
見つめていた


見渡す限り
田んぼが広がる

のどかな風景に
ウトウトとなりながら

彼の笑顔を
想い浮かべる


終点まで走ったバスは
田んぼの中に
ポツリとたった
1つのバス停で
止まった



バスが走り去ると

風の音だけが
耳をうつ


静かで
気持ちが落ち着いた


深呼吸すると
気持ちよく
風が香る


何だか
緊張していた
顔も

笑顔になった


彼のような
優しい笑顔に…


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