クローバー
振り返ると
そこには
笑顔の彼が
立っていた
私は
あふれてくる涙で
うまく笑えなかった
にじんで見える
彼の笑顔は
変わらぬ
優しい笑顔だった
ずっと
我慢してきた
感情が
こみあげてきて
私は
彼の胸へと
飛び込んだ
いっぱい
いっぱい
涙があふれる
彼は
あたたかい手で
ギュッと
私を
抱きしめてくれた
お茶を運ぶ
お母さんの足音が
遠くなり
何だか
泣いているようだった
私は
彼へ
笑顔でこたえた