イケメン★ハーレム
「あ、主井さん終わった? こっちまだしばらくかかるからお茶でも飲んで待ってて」


「分かりました! …って、あれ?」


ポットのランプがついていない。
ああ、コンセントもう抜いちゃったのか。


「お湯使えないみたいですね」


「あ、そっか。 さっき抜いちゃったの忘れてましたぁ」


と言う翔ちゃん。


「いいよ、私購買部の近くの自販機であったかい飲み物買ってくるよ! みんな何がいい?」


皆のリクエストを聞いて、自動販売機へと向かう。


「えーっと、淳はコーンポタージュ…」


ボタンを押してコーンポタージュを取る。


後ろに誰かいるなあ、と思ったら、佐藤さんだった。


「…あ、佐藤さんも何か買うの? 私、まだ買うつもりだけど、お先にどうぞ」


そう言って譲ると、佐藤さんはキッとこっちを睨みつけた。


「私、中学のときから香川くんが好きだったの」


と、いきなりそう言ってきた。


…中学の時から、かぁ。
結構長いんだね。


「ずっと、見てるだけで良かった。 良かったのに…。 アンタのせいで」


言葉に憎しみがこもっているのが分かって、少し後ずさりしてしまう。


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