イケメン★ハーレム
「痴漢防止のためにも、握っててくださいよ。 ねっ!」
「そう、だね。 私の平手防止にもね」
ぎゅ、と握られた手。
…うわ、なんかあったかい。
急になんか気恥ずかしくなってきた。
ハタから見れば、仲のいい女の子同士にも見えるかもしれないけど。
やっぱ翔ちゃんは男の子なんだなあ、手が、なんかゴツゴツしてる。
「じゃ、愛先輩。 今日はありがとうございました!」
「ううん、私も…楽しかったよ。」
「マジっすか! じゃあ…これはお土産っす!」
翔ちゃんは頭に付いてるハートの髪ゴムを取って、私の髪の毛にくくりつけた。
「やっぱり、愛先輩の方が似合ってますよ! それじゃ、また!」
もしかして、はじめから私に渡すつもりで…?
…でも。
「シュシュは、自分用なんだ」
やっぱり、翔ちゃんはそっちの気があるんじゃ…、と思ってしまった。