イケメン★ハーレム
「あ、消しゴムが…」
コロコロ、と転がる消しゴム。
それを取ろうとする陸さんが、ふと、私の足に手を置いていた。
「あ、ごめん」
「なっ、何触ってんだコラ!」
大声を出してしまい、周りの皆の視線が集まる。
私は色んな方向にペコペコと礼をした。
「あはは、ごめん。 わざとだから。 許して」
「わ、わざとなんかい…」
ふるふると腕を震わせる。
多分そーじゃないかって思ってたけど!
「ごめんごめん、ついテンションあがっちゃって…」
図書館で勉強するのって…そんなにテンション上がることなのかな。
「主井さんが一緒、だからだよ」
爽やかに笑って、言う生徒会長。
私の顔がカーッと赤くなる。
一時期、ほんとに一時期だけど、憧れていた人だもん。
そんな事言われたら…ねえ?
「今日はありがとう」
そう言って、今日のデートは終わった。