イケメン★ハーレム
「きょ、今日から奈良に移動だね!」
ちょっとどもってしまった。
恥ずかしい。
「そうだね、東大寺で自由行動だっけ?」
「そうそう! あれ、そういえば…」
「どうしたの?」
「いや、さっき陸さんと翔ちゃんが来てたんだけど…」
淳は、初耳だったみたいで。
驚いた顔をしていた。
「わざわざ、京都のホテル来なくても、東大寺に来たら良かったんじゃないかなぁって思って」
「…うーん、愛に早く会いたかったんじゃないかな」
…えっ!?
そ、そうだったらちょっと嬉し…って、違う!
「あ、バス出発の時間だよ。 行こう」
そう言って、手を握られた。
繋いだ手から、体の先まで熱くなっていく感じ。
私、やっぱり淳の事…。
「ホテル付属のシャンプー?」
「へっ!?」
「いや、匂いがいつもと違うから」
そう言ったあと、私の首辺りに鼻を近づけてきた。
「な、ななな…」
口をパクパクさせる私。
「何をしとんじゃあああああああ!!」
平手打ちを決めてやり、パッチーン!といい音がした。
やっぱり、こんな変態なんか、好きじゃない!!