ファインダーの向こう側
聖域 あざみととーや 【完】
「あざみ!」
まだ少しだけ肌寒い10月の、気温が好き。
誰もいない川辺で大の字に寝転がるのが、すごく好き。
冷たい風が頬をなぶっていく感触も好き。
そしてあたしの横には、傷だらけのポラロイドカメラが転がっている。
あたしの大好きな放課後なのに。
うとうととしていた眠気を吹き飛ばすように、とーやの声が降ってきた。
まだ少しだけ肌寒い10月の、気温が好き。
誰もいない川辺で大の字に寝転がるのが、すごく好き。
冷たい風が頬をなぶっていく感触も好き。
そしてあたしの横には、傷だらけのポラロイドカメラが転がっている。
あたしの大好きな放課後なのに。
うとうととしていた眠気を吹き飛ばすように、とーやの声が降ってきた。