ファインダーの向こう側
あたしは魔法をかけるのは、小さな正方形だけで十分だ。

そこにあるのは、自然だけで十分。

もうこれ以上、汚いものを見たくない。


「ごめんね。とーや」


とーやの方を見もしないで言ったあたしの言葉に、きっととーやはしゅんとしちゃったと思う。

素直なとーや。
優しいとーや。

嫌いじゃないけど、やっぱり時々嫌いだよ。
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