ファインダーの向こう側

「俺はあざみが好きなだけなのに。あざみは難しく考えちゃうよね」


「すきってだけじゃ、駄目なのかなぁ」


ぽつんと、とーやが呟いた言葉はまたしても聞こえなかったふりをして。

胸の奥がきゅんって締め付けられたことも、とーやには内緒。

それでも。


ねぇ、とーや。


――ただ、あたしの隣にいてくれたらいいのに。


とは、そう思うよ。





fin.

< 18 / 39 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop