ファインダーの向こう側

「………用事がなかっても、来てもいいんで、しょ?」


語尾が震えている。

ああ、もうこれだから。


繊細な生き物は嫌いだ。

好きだけど、嫌い。


自分を思い出して、嫌になる。

けれど、その反面、自分とよく似ているから、かまってやりたくなる。


そんな矛盾。


< 22 / 39 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop