ファインダーの向こう側

あざみがこっちを向いて、困惑顔。


でも俺を嫌がってるわけじゃない。あざみは唯、感情表現が苦手なだけだし、俺にはちょっとの変化でもあざみの気持ちは分かるつもりだったから、そこまで問題ないんだよね。

そんな顔もかわいいなって、勝手に足が走り出す。


あざみは、呆れ顔で、でも俺に右手を差し出してくれた。


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