ファインダーの向こう側

「…………ありがとう」


やっとの思いで絞り出せたその台詞に、とーやは一瞬目をみはって、それから今日一番の笑顔をくれた。


それから。気がつくと、頬にキスをされていた。

それは本当にほんの一瞬で、とーやの唇はあっという間に離れていった。


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