傷を分け合って
あの日以来、私とユーキはライブが終わると毎回二人でご飯を食べに行くようになった。


『行くぞ。』


そんな何気ない一言が凄く好きだった。

今は、ユーキが私を
“どう思ってるか”
よりも、ユーキと過ごす時間が幸せだった。




『なぁ、これからどっか行かね?』

『どっかって、どこ?』

『んー…。ドライブ?』

いつもなら、食べて終わりだったのに、今日は珍しくドライブに誘われた。

『いいよ。帰ってもヒマだし。』

『じゃぁ、行くか。』




私とユーキは足早に車に乗り込むと、ゆっくり車が動き出した。


二人の時間が静かに流れる

ユーキの車は、いつも洋楽が流れてて、ユーキはそれを口ずさみながら気持ちよさそうに車を走らせる。



夜の街を抜けて、車はどこかの駐車場に停まった。
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