傷を分け合って
半日ぶりに携帯を開くと、ユイからメールが来ていた。
相変わらず脳天気な内容に正直イラついた。
学校を休む旨だけを伝え、携帯の電源を切った。
アキナと話しているうちに時刻は6時。
『アキナ、ユーキ君帰って来たら帰んね。ナオヤも心配してるからさ。』
『うん。ごめんね、付き合わせちゃって。』
『何言ってんの、ダチはそのためにいるんだよ!』
『ありがと。アキナ。』
アキナの言葉一つ一つが嬉しい。
そんな会話をしていると、ユーキが帰ってきた。
『あ、じゃぁ帰るね!また明日連絡するからさ。』
『うん。ありがと!』
『アキナ、帰んの?送ってく?』
『ううん、いいの!里奈の側にいてあげて。』
『そうか、悪いな…。』
『いーのいーの!じゃ、また明日ねっ!』
アキナは慌ただしく帰って行った。
ユーキの家に二人きり。
おとついの私ならきっと素直に嬉しかったんだろうな・・・。
今は・・・
今は二人きりが切ない・・・