傷を分け合って
数日後、私はユーキとお母さんと共に病院に行く事になった。
病院からは、数種類の薬が処方され、週に1度通院しながらしばらく様子を見る事になった。
睡眠薬で夜は眠れても、リストカットは止まらない。
腕の傷が増える度にユーキが苦しい顔をする。
悲しそうな・・・辛そうな・・・
・・・私のせいで
ユーキは辛い思いをしているの?
それならどうして・・・
何も言ってくれないの?
『一人に・・・なりたい。会いたくない。』
優しくされたって、何されたって、私のリストカットは止まらない。
ユーキを苦しめるだけなら・・・いっそ会いたくない。
『お前は何もわかってない!!』
初めて私に怒りを見せたユーキは、その一言だけを残し、出て行った。
もう、涙すら出ない。
あの日のままなら、ユーキをこんなに苦しめる事も
なかったはずなのに・・・