傷を分け合って



『もしもし・・・?』


『うっ・・・うぅ、・・・』


『里奈!!どうした!?なんかあったのか!?』


・・・里奈の身に何かがあったんだ。



咄嗟に車に乗り込み、里奈の家に向かった。


リビングには里奈のお母さんがいた。


『おばさん!里奈はっ!?』

『里奈なら・・・上にいるとおも・・・』



言葉を聞き終わらないうちに2階の部屋に急いだ。




『里奈っ!!』



勢いよくドアを開けて、俺は言葉を失った。



床に散らばる大量の血液の真ん中で、里奈は倒れていた。


『里奈ぁーっ!!!!』




里奈を抱き上げ、悲鳴にも聞こえる声で里奈の名前を呼んだ。


『おばさん!救急車!』


里奈のお母さんは涙を流し取り乱しながら、震える手で電話を持ち救急車を呼んだ。


『里奈!!里奈!!しっかりしろ!!』


ほどなくして、救急車が着いた。





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