竜の国
8
混血児たち。
戦争で傷ついた人々。
たくさんの悲しみや苦しみ。
・・全てこいつらの
冗談のせいなわけ?
こいつらが仲悪いのが
原因だってわけ??
俯いたあたしの拳が震える。
「・・・じゃあ
あたしのことは?
黒銀の者は竜の加護を
受けるっていう・・・」
「それはある意味嘘じゃない。
守護竜の中でも俺と黒竜は
特に仲が悪いんだ。
だから黒銀なんて存在は
絶対ありえない。
もしそんな奇跡が起こったら
俺たち全員の加護を与えてやっても
いいくらいだ。
な~んてめずらしく
盛り上がっちまってさ。」