竜の国
はじまりはここから
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失礼な奴だな。
さっきまではあたしだって
緊張してたよ?怯えてたよ?
切れ味よさそうな刃物が
首にあたってるなんて状況
ふつうじゃありえないもん。
でも緊張してるの
もう疲れちゃった。
危険物も視界から消えたし。
「城だ。」
返ってきた答えに
さりげなく口元をおさえて俯く。
この人ってば
ほんまもんの王子様だったんだ!
そう言われてはいないけど
あのエラそうな態度は王子でしょ。
やばい。
耐えろあたし。
ここで盛大に
吹き出したりなんかしたら
怪しい変質者確定だ。