竜の国
6
淡々と語るレグザール。
こちらの世界では常識であり日常。
誰もその異常性に
疑問をもたないほどに。
黙り込んでしまったあたしの肩を
ポンポンとたたいて
安心しろと王子様は言う。
「100%の確率で生まれないはずの
黒と銀の混血は特別だ。
全ての竜の加護と恩恵を受ける
祝福された存在と言われている。
歴史上今まで現れたことはないがな。
お前が初めてだ。」
異世界からきたという理由のほうが
みんな納得するくらいあり得ない話。
・・・あたしは珍獣か?