竜の国

12




おばあちゃんが亡くなってから

家事はずっとあたしの担当だった。



その道15年のベテラン主婦だ。



「やっり♪」



あたしの横でぴょんっと

飛び跳ねるレグザール。



何千年も生きてる竜とは思えない

無邪気な喜びよう。



ちっちゃな子供みたい。



平和的解決のために

提案した料理だったけど

腕ふるってもいいかも。



2人の笑顔みてたら

なんだかそんな気分に

なってきちゃった。



誰かのために料理するのも

久しぶりだしね。



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