Special X’mas
亜紀さんも、恭牙も何を考えているのかわからない……。
それは、私が子供だから……なのかな?
冷えた体が、冷たい冬風に吹かれていっそう寒くなった。
「…恭牙、遅いなー」
恭牙が戻ってくる気配がない。
周りはカップルでいっぱいなのに、私だけ一人って…なんだかデートをすっぽかされた人みたい。
恭牙を見つけようとしても、似ている人ばっかりで当の本人は何処へいったのか…。
そんな時、遠くの方から恭牙とよく似た声が、微かに聞こえてきた。
―――――ドクッ…、ドクッ…
う……嘘でしょ。
目の前に広がる光景……。
何で、恭牙と亜紀さんが一緒にいるの?
恭牙……、なんでその手に亜紀さんからのプレゼントを持っているの?
なんでそんなに、幸せそうに照れているような顔をしているの?
あぁ………、亜紀さんの寂しそうな笑顔はこの事を意味していたんだね。
後ろめたい気持ちから……だったの?
クリスマスを楽しんでね……って、私をバカにしていったの?
心の中では、いい気味だと思って笑っていたんでしょ?