先生、あなたに逢えて幸せでした


建築実習棟入口で人とぶつかり合ってしまい、ぶつかった相手と同時に謝る。



『『ごめんなさい!』』



泣き顔を見られたくないから顔を上げず、スルリと横を走り抜けようとした瞬間 腕を掴まれた。




『由佳!?』



聞き覚えのある声…



『健……太……?』



私は顔を上げ声の主を確認した。



『由佳!お前なんで泣いてんの?』



健太は私の泣き顔を見て焦りだす。



『なんでもない。』



顔を下に向け小さな声で呟いた。





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