先生、あなたに逢えて幸せでした


「うん。お邪魔しま〜す。」


美咲は大きな袋を持って入ってきた。


「陽介ご飯まだでしょ?今から作るね」


そう言ってキッチンへ立った。



昔はよく飯作ってもらったな。



俺が部活指導から帰ってきて部屋開けると美咲が居てご飯を一緒に食べる当たり前の事だった。



俺の気持ちが美咲から由佳に変わってからは次第にそれはなくなった。



前は洗面所に二本立ててあった歯ブラシはいつ俺は捨てたのだろうか。



部屋に置いてあった美咲の荷物や化粧品を少しずつ持ち帰らせ始めたのはいつだろうか。



テレビを見ながらぼんやりそんな事を考えてる間に料理が出来美咲と食べ始めた。




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