先生、あなたに逢えて幸せでした
「要を保健室へ連れて行く。おまえらは自習しててくれ。すぐ戻る」
先生が意識の無い私を抱き上げる。
『伊室 俺が運ぶ』
健太が先生に言う。
「授業中に生徒に運ばす訳にはいかない。教師の俺が運ぶ」
そう言い残し先生は教室を出た。
教室内はザワザワしてる。「びっくりした〜!由佳大丈夫か?」
みんな席に着き心配する。
ただ一人、健太だけ考え込む。
(伊室の奴、要じゃなく由佳って呼んだ…。いつもは要なのに。なんだ?胸騒ぎがする)
『悪い!剛!俺、保健室見てくるわ。あの様子じゃ6限目無理そうだし。鞄届けるわ』
「あいよ。愛しい彼女が倒れたら心配だわな!」
『うるせーよ。伊室帰ってきたら適当に言っておいて』
そう言って健太は教室を飛び出した。
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