先生、あなたに逢えて幸せでした


「由佳とキスしてる最中に気付いたよ。俺に好意があるって」


『だったらなんで言わなかった?あんたがちゃんと言ってたら由佳は間違いなくあんたと付き合ってた!』

「…。あの時にはもう留学制度の選考にお前ら二人が選ばれてたんだよ。」


『………。』


「教師の俺が好きな、大事な女の将来潰すような真似出来ないだろ。」


『だから言わなかったって訳?』

(それぐらい由佳を愛してたってことかよ!?)


『あぁ。由佳を思えば俺の気持ちを伝えられるはずないだろ。あいつには建築士として成功して欲しいからな』



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